指定廃棄物最終処分場の詳細調査候補地のすぐ横には西荒川が流れ、その水は荒川、那珂川に合流し、太平洋へと注がれます。そして、候補地である高原山山麓にはとても豊かな自然が残されています。
このような、水源地であり自然豊かな地に、どうして最終処分場をつくる必要があるのでしょうか!
尚仁沢湧水上流のイヌブナ自然林(約13ha)が、「尚仁沢上流部イヌブナ自然林」として国の天然記念物に2006年7月28日に指定されました。高原山のイヌブナは、標高約1,800mの同山の山頂付近から広く分布していますが、イヌブナの自然林が良好な形で残っている例は全国的にもまれとのことです。一帯は、イヌブナ、ブナのほかシロヤシオ、モミジの仲間が多く、とても美しい林で野鳥や植物を観察するのにも最適です。
昭和60年環境庁から名水百選の認定を受けました。自然豊かな原生林の地中をくぐって湧き出る水は、四季を通じて11℃前後と水温は一定しており、湧水量は65,000tと、全国名水百選の中で日本一の湧水量を誇っています。駐車場からは約30分歩きますが、モミジの大木などが立ち並ぶ渓谷沿いの遊歩道を歩くのは格別です。
東荒川ダム横の名水パークには、子どもが遊べる遊具や水遊びができる親水公園があります。そして、駐車場の南東側には、尚仁沢の源泉からパイプで引いてきた水が常時流れ出ており、簡単に尚仁沢の水を汲むことができます。ここは、夜中でも水を汲む人が絶えないほどです。この駐車場の北側には、尚仁沢はーとらんど(0287-41-1080)があり、1階には地元の特産品などの売店やギャラリーがあります。
また、水汲み場の下流の池には、いろんな種類のカエルや水生生物が棲む池があり、6月頃には樹上に卵を産むモリアオガエルを多く見ることができます。
東荒川の鳥羽地区の上流には、樹齢200年にもなるモミジの大木がかなりの数自生している通称「もみじ谷」があります。紅葉は見事で、見ごろは11月上~中旬です。アクセスには、鳥羽の湯温泉横の道路の北約300mほどの場所からの山道がありますが、途中崩れている部分がありますので、歩くのにはご注意ください。
詳細調査候補地のすぐ横を流れる西荒川下流にある、一枚岩からなる幅広の滝。周辺では渓流釣りも楽しめますし、サンショウウオや野鳥の観察も楽しめます。春の新緑、秋の紅葉はとてもきれいです。
西荒川の水は、東荒川湖に注ぎこみます。ここはダムを利用した管理釣り場で、ニジマス、ヤマメ、イワナのほかヘラブナやワカサギが放流されています。年2回マス釣り大会が開催され、70cm級のニジマスも釣り上げられています。
塩谷町の熊ノ木地区で、東荒川と西荒川が合流しています。東荒川では、主にヤマメやイワナ釣りを楽しめます。
詳細調査候補地の、すぐ横を流れる西荒川の水は、最終的に那珂川に合流し、太平洋へと注がれます。那珂川は、天然遡上のアユも多く、その至るどころにヤナが設置され、多くの方に親しまれている川です。